アルメニアと未承認国家ナゴルノ=カラバフを訪れた後、再びジョージアのトビリシに戻ってきました。それもこれもアルメニアはアゼルバイジャンとだけでなく、トルコとも国境を閉ざしているため。
ジョージアに再入国し、北西部のスワネティ地方へと向かいます。
目的地はアッパー・スワネティ地方の町メスティアです。
メスティアへの行き方
ジョージアの首都トビリシからメスティアへ向かう方法は3つ。
一つは飛行機でメスティアの空港まで飛んでしまう。これが最も楽な手段だが、欠航も多く事前の確認を忘れずに。
二つ目がバス。トビリシからメスティアまでバスで行き方法。値段は最も安い手段だが、途中からは曲がりくねった山道を走ること約10時間。バスはカズベキやムツヘタと同じディドゥベ駅近くのターミナルから早朝7時ごろに出発。値段は30-40ラリ。
僕は朝から晩までバスに乗っていられるほど若くない。
ということで三つ目の手段となる列車とバスの合わせ技を使いました。
まずトビリシから夜行列車に乗ってメスティアに近いズグディディという街まで行き、そこからバスでメスティアに向かうルート。これだと一晩横になって眠って、昼前にはメスティアに着くことができます。
列車はトビリシ中央駅から夜9時40分ごろに出発し、ズグディディには翌朝6時ごろ着。列車を降りるとすぐにメスティア行きの客引きが近寄ってきます。
夜行列車は一番安い寝台で20ラリ(約900円)で、ズグディディからメスティア行きのバスも20ラリでした。バスの所要時間は3時間ほどです。
メスティアの宿
メスティアは秘境ウシュグリへの起点というだけでなく、トレッキングやスキーも楽しめるため観光地として整備されています。ホテルからレストランまで一通り揃っているので不便はありません。
ゲストハウスも数多く、ほとんどで食事の提供もしています。
スワネティ地方の食事も美味しくて有名なので、家庭料理を食べるチャンスです。
僕は泊まった宿は一泊40ラリで二食付きでした。
メスティア近郊の氷河へ行く
スワネティ地方には独特の風習と文化が残っていて、その象徴とも言えるのが町中に並び立つ不思議な塔。「復讐の塔」とも呼ばれるそれは、かつて近隣からの襲撃から一家を守るための防御塔、もしくは物見台として作られてと言われています。
メスティアにも多数の塔がありますが、大きさや古さを考えると次に行く予定のウシュグリが本場とも言えるので、メスティアでは他のアクティビティをすることに。
メスティアの中心にあるツーリストインフォメーションの情報で、市中から10kmほど離れたところに氷河あって、トレッキングとしても人気があるというので行ってみることに。
10kmくらいなら散歩がてら行こうと思って歩き出した矢先に、一台の車が止まる。
「グレイシャー?」
「YES」
ということで乗せて行ってくれることに。
聞くとドライバーはトルコ人で氷河近くの工事現場でマネージャーをしているとのこと。ちなみに指も立ててないのに、車の方から止まってくれてメスティアまで送って行ってくれました。めちゃくちゃ親切です。
氷河へのトレッキングは平坦な森の中を進む気持ちのいい道中です。植生が興味深く、松の木の立ち枯れが多く見えました。
実は僕を乗せてくれたドライバーが働いている現場とは、この氷河の近くにある川で、現在巨大なダムを建設中。うーん。関係あるのかな。
お目当の氷河までは1時間ちょっとで到着。しかしツーリストインフォメーションで見たような麓までせり出してくるような氷河はなく、山の奥に後退していました。
それでもトレッキングはとても気持ちがいいのでオススメです。
では次回、ウシュグリへ行きます。