大マダガスカル紀行 第一話
「いきなり荷物が届かない!」

バンコク発ナイロビ経由マダガスカル行きのケニア航空のフライトに乗るために、夜10時ごろバンコク・スワンナプーム国際空港に向かう。

エアポート・レール・リンクは夜でも東西線並みの混雑で、辟易としたところで空港に到着するも、普段のスワンナプームよりも混雑に加えて、幾らかの窓口で乗客の混乱が見えた。

きっと香港の空港が利用停止になったことで、こちらに乗客が流れてきているせいだろう。

それでもケニア航空便には関係なく、スムーズにチェックインが完了。

あとは出発を待つだけ。

定刻1時20分に飛行機はナイロビに向けて飛び立つ。

中国の広州発のフライトということもあり、中国人が多く、食事の際も英語ではなく中国語でメニューを聞かれる。

初めてケニア航空のフライトを利用したが、食事も悪くないし、サービスも良かった。

定刻より少し早くナイロビに到着。

問題はここからだった。

トランジットには5時間ほど時間が空いていたのだが、途中でナイロビ発マダガスカル・アンタナナリボ行きのフライトは電光掲示板から消え、その直後にはフライトキャンセルの文字が。

乗客たちは事情を確認しようと空港職員に尋ねるも、職員にしても事情がわからないらしく、現場はちょっと騒々しくなる。

しかしその直後に、電光掲示板に復活した同フライト番号の行き先は、マダガスカルのアンタナナリボではなく、「MORONI」。

どこやねん、と思いつつ調べるとモザンビークとマダガスカルの間に漂うコモロ連合の首都モロニだった。どうやらナイロビーアンタナナリボの直便が、モロニ経由便に変更になったようだ。

おかげで現地到着時刻が2時間ほど遅れることに。

そしてビーチすれすれに立つモロニの空港を経由して、目的地アンタナナリボに到着したのは日が陰り始めた5時ごろ。なんとか明るいうちにホテルに到着できそうだと思いながらターンテーブルから荷物が出てくるのを待つが、いつまでたっても出てこない。誰のか知らんが青い自転車だけがいつまでたってもぐるぐる回っている。

どうやらロストバゲージ 。

しかも僕以外にもバンコクから乗ってきたほとんどの乗客の荷物がロスト状態。

モロニなんて寄るからだ。

バゲージ・クレームでは明日の朝、電話で連絡してほしいという。

仕方なく身軽な状況でタクシーに乗って予約していた「HOTEL TANA JACARANDA」まで。

あたりは真っ暗だったが、屋台で冷え切ったハンバーガーとコーラを買い込んで初日は終了。

いきなり不運に見舞われたが、この時はそんなのまだ序章の序章だということを僕は知る由もなかったのであーる。


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ロケーション・マネージメント、(主に海外の事情や旅行関係の)執筆から撮影、フォトグラフィックデザインを生業とするフリーランス。訪れた国の数は約80、仕事で長期滞在した国はマレーシア、インド、アルジェリア、ベナン、ベルギー、フランス。コロナの影響で久しぶりに日本に帰ってきました。ご入用の場合は問い合わせページより連絡ください。




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