大マダガスカル紀行 第四話
「ムロンダバのバオバブ街道に通いつめる」

アンツィラベでは温泉に入り、突然現れた日本食レストランでデタラメでも味は悪くないラーメンを食べたりして、楽しんでいた。

事故後、日に日に体の節々が痛むようになった。特に衝突時に体を支えた両腕と肩には筋が切れたような痛みが現れてきたが、それこそ温泉の出番だった。

世の中、なかなかうまくできている。

しかしいつまでものんびり温泉に浸かっているのもおかしい。

そもそも旅ははじまったばかり。

痛む体を諭しながら、次なる都市ムルンダバへと向かうことになった。

アンツィラべからムルンダバまでは約12時間ほどかかる。僕はもう若くないので基本的に夜行バスには乗りたくないんだけど、昼間のタクシーブルースに乗る気にはなれなかった。

衝突の瞬間を体験したことで、対向車とすれ違うことに軽い恐怖感を感じるようになっていたのだ。

それなら夜行で眠っているようがマシだと思えた。

アンツィラべの郊外にあるタクシーブルース発着所で事前に夕方5時発のタクシーブルースのチケットを購入。座席は三列目の窓際を取った。お値段35,000アリアリ。

一応出発前に、若い運転手の兄ちゃんには、ここに来る時に事故ってるから安全運転よろしく、と言っておいた。

そしてタクシーブルースは暮れなずむアンツィラべを出発し、西の海岸都市ムルンダバへと向かうのだった。

翌朝の7時ごろ、クタクタのまま目的地に到着。

タクシーブルース乗り場からほど近い「Hotel Menabe」にチェックイン。

一泊35,000アリアリで部屋も悪くない。

ここムルンダバはアンタナナリボやアンツィラべと違って海に面した街ということもあり、気温がぐっと高くなり雰囲気も一変する。そしてマダガスカルを訪れる日本人旅行者がほぼ必ず訪れると思われるこの街の見どころとは、バオバブである。

街の郊外にあるバオバブ街道は、マダガスカル関連の書籍や映像では必ず紹介される、超有名スポットなのだ。

というわけで街を闊歩するトゥクトゥクと交渉して往復40,000アリアリで連れて行ってもらった。

なるほど夕暮れ時に訪れるバオバブ街道は確かに異世界感があって、大変よろしい。

よろしければよろしいほどに失われたメインカメラとレンズの存在の大きさに心が痛むのだが、その代わりにドローンを飛ばしたりして、楽しんだ。

結局三日続けて、バオバブ詣をすることになるのだった。

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ムルンダバの安宿

Hotel Menabe

一泊シングル 35,000アリアリ(トイレ、シャワー完備)

一階にはもっと安い部屋もあるが、wifiが届く部屋となると二階(35,000アリアリ)がおすすめ。

wifiあり(二階の奥の部屋はYoutubeが見れるくらいの速度あり)

レセプション前にアイスクリームあり

アンツィラべからムルンダバまでのタクシーブルース

朝5時と夕方5時くらいの時間に複数のタクシーブルースが出ている。

値段は35,000から45,000くらいの言い値が異なっていた。

道はそこそこ綺麗。


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