大マダガスカル紀行 第七話
「ラノマファナでは1日で野生動物と温泉を堪能できる」

痛恨の曜日勘違いのせいで、「FCE鉄道」に乗って東海岸まで行く予定に狂いが生じてしまった。しかし起こってしまったことは仕方ない。プランBをひねり出すしかない。

ということで「FCE鉄道」に関しては、復路となるマナカラ発フィアナランツォア行の便に乗ることにして、ここからマナカラまでタクシーブルースで向かうことにした。

しかしここから直行したら、これまた日程に余りが出てしまい、恰好がよくない。途中に何かないかと探していると、あった。

その町の名前は「ラノマファナ」。

自然豊かなマダガスカルを代表する熱帯雨林が広がり、ラノマファナ国立公園として整備されている。正直、望遠レンズが壊れたことで動物の撮影はほぼ諦めていて自然公園モチベーションは皆無に等しかったのだが、よくよく考えれば撮影なんてしなくてもいいだ。

そしてそれだけでは終わらないのがラノマファナ。

実はこの町の名前はマダガスカル語で「温かい水」つまり「温泉」を意味しているのだ。「温泉」という名前の町なのだから当然温泉が湧いている。アンツィラべでマダガスカルの温泉に味をしめた僕はここでも浸かってやろうと心に決めたのだ。

ということでフィアナランツォアからラノマファナまでタクシーブルースに揺られること約4時間。途中から植生が一気に熱帯雨林のそれに変わっていくダイナミズムに唸りながら、「温泉」という名の町に到着した。

ラノマファナは町というより村という感じで、街道沿いにホテルやバンガローが立ち並ぶ程度。その中から目に入った安そうなバンガローに荷物を置くと、間髪置かずに温泉に向かったのだ。

正直、まだ体は痛かった。特に腕と脛の痛みがなかなか引かない。もう温泉しかないのだ。

アンツィラべと違ってラノマファナは温泉を前面に売り出していた。お風呂タイプの温泉だけでなく、温水プールまであって、その一帯が広く温泉を楽しむ人で溢れていた。

僕はプールに入りたいわけではないので、個室タイプの温泉に直行。

お値段は20分5,000アリアリ。アンツィラべと比べると高いし、完全に外国人料金だが温泉に罪はない。

気持ちよし。

翌日は朝からラノマファナ国立公園に動物観察に行く。

マダガスカルの国立公園は入園料の他にガイドを雇う必要もあり、ひとり旅にはちと辛いが、まあ必要経費と考えましょう。

ラノマファナ国立公園にはいくつかのハイキングルートがあり、4-5時間ほどのベーシックなルートを選択した。

ハイキング自体はアップダウンも少なく歩きやすく、何種類ものキツネザルを見ることができた。発見されてまだ日の浅いこのラノマファナにのみ生息するバンブーレミューも遠くから見ることができた。何より熱帯雨林の雰囲気がよかった。

しかしやっぱりマダガスカルで望遠レンズなしは厳しいと実感。撮影自体は中望遠のマクロレンズで代用したが、距離は足りないしフォーカスも遅い。まあ、仕方ないけどね。

ということで昼過ぎにはラノマファナ村に戻ってきて、やっぱり温泉。

国立公園のハイキングからの温泉は最高だった。

おっさんになっての曜日間違えには心が痛んだけど、その傷も温泉で復活。

もしマダガスカルに温泉がなければ、きっと僕は狂っていただろうと思う。

<スポンサーリンク>

ラノマファナの宿

バンガロー 30,000アリアリ(トイレ、シャワーあり)

wifiなし

フィアナランツォアからラノマファナまでのタクシーブルース

フィアナランツォアのタクシーブルース乗り場から頻発。

約4時間。8,000アリアリ。

ラノマファナは小さな村でタクシーブルースの乗り場はなく、もしホテルが決まっていたらその前に降ろしてもらうことができる。


この記事を発信します。
<スポンサーリンク>

【運営者プロフィール/Profile】

ロケーション・マネージメント、(主に海外の事情や旅行関係の)執筆から撮影、フォトグラフィックデザインを生業とするフリーランス。訪れた国の数は約80、仕事で長期滞在した国はマレーシア、インド、アルジェリア、ベナン、ベルギー、フランス。コロナの影響で久しぶりに日本に帰ってきました。ご入用の場合は問い合わせページより連絡ください。




旅の青春小説
ユーラシア365 中国・チベット編

飛行機を使わずにユーラシア大陸の果てまで行けるだろうか……。
新時代の春、 <僕>はフェリーに乗って長い旅に出た。急成長を遂げる中国を舞台に、怪しい旅人との出会い、自由の高揚と旅の感傷、チベットの光と影、そして一生に一度のそれぞれの旅……。
青春の影を引き連れて、365日にわたる大陸横断の旅が今、はじまる!