大マダガスカル紀行 第六話
「フィアナランツォアで痛恨の曜日間違え!」

アンブシトラから5時間ほどタクシーブルースに揺られて、次なる街フィアナランツォアに到着。

ここは結構大きな都市。到着したのが昼過ぎだったので、重い荷物を持ってロンプラに紹介されていた宿まで歩いたが、ずっと坂道で死ぬかと思った。

なんとか到着したホテルはホームステイみたいな感じ。悪くはないけど、大して安くもない、そんな宿。

ということでこの街に来た理由を果たすべく、街の中心部にある鉄道駅に向かった。

実はこのフィアナランツォアにはマダガスカルで唯一の旅客列車「FCE鉄道」の発着駅。

僕は十年ほど前にインドで滞在中、ホテルのテレビで見たドキュメンタリーでこの鉄道が紹介されていたことから是非乗ってみたいと思っていたのだ。

その時、「世界一生真面目な鉄道」として我ら新幹線が紹介されていて、その対極をいく「世界一デタラメな鉄道」として紹介されていたのがこのFCE鉄道だった。てっきり滞在中だったインド国鉄だろうと思っていたら、それを超えるツワモノが海の向こうには存在したのだ。

これは乗らずにはいられない。

そう思ってチケットを事前に予約しに行こうとしたのだが、ここで痛恨のミスが発覚するのだった。

FCE鉄道は単線のためフィアナランツォア発は木曜日と土曜日の週二回、そしてもう一方の終着駅マナカラ発が金曜日と日曜日と、週二往復のスケジュールだった。

僕がフィアナランツォアに到着したその日は、火曜日だと思っていた。

予定では明日はゴロゴロと市内観光して、その翌朝に列車に乗ろうという計画だった。しかし鉄道駅に行って衝撃の事実を知る。

なんと今日は木曜日で、列車は今朝出発したばかりだったのだ。

確かに火曜日と木曜日は字面はなんとなく似ているし、フランス語でも同様に「マルディ」と「ジュディ」とあまり違いがパッとしない。僕も中学生の頃までは英語の授業でもよく間違えていたのだが、来年40になるのを前に、まさか曜日間違えをするとは思ってもいなかった。

痛恨である。

よくよく考えれば当初予定していたアンブシトラでのトレッキングを中止してこの街に来ているんだから、そりゃ予定が狂うのも当たり前なのだが、ぜんぶ正面衝突事故のせいだと思う。

ということでこの街であと4日もデタラメ列車を待つなんてできそうになかった僕は、大胆な計画変更を余儀なくされたのであった。

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フィアナランツォアの宿

Raza-otel

シングル一泊 35,000アリアリ(トイレ、シャワー共同)

wifi(遅いけどある)

ホームステイタイプの宿で静かな環境で過ごしたい人にだけおすすめ

アンブシトラからフィアナランツォアまでのタクシーブルース

朝から頻発している。

お値段20,000アリアリ。


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